ギャラリー巡り


先日、銀座のギャラリーに絵を観に行った。お目当ての作家が居たわけではないので、どんな作家が展示しているかなど何も情報が無く観に行ったが、本当に久しぶりに、作家として魅力的な人に出会った。

その人の絵は どこかセザンヌの風景画を彷彿とさせる油彩画で、画面が緑葉で覆い尽くされた作品と、緑の無い枯れ木の作品とに分かれていた。 緑葉が描かれた作品は一見雑に見えるが多様な緑が使われ、所々見え隠れする枝ぶりがポイントとなり、力強くて強固な画面が造り出されていた。そして枯れ木の作品では奥行きのある空間というより木々の存在感が強く感じられ、そういった点でもセザンヌを感じさせる。 また画面をよく見ると、展示されてる作品全てが同じアングルからの描写で、同じ場所でも時期によって変化する様を根気強く観察し、作品を作り上げている作風だった。

絵画と真摯に向き合う その姿勢に感銘し作家に話しかけてみたところ、その作家は御年配の方で、セザンヌや絵画芸術に対する自身の考えを話してくれた。私の考えと近しいところもあり、お互い話が盛り上がって、ギャラリーで1時間近くも立ち話をしてしまった。

ギャラリーを後にしてからプロフィールを確認すると、今年で77歳にもなる方だった。今だに精力的に制作と展示を続けており、若々しくて77歳には とても見えなかった。また、若輩の私にも上から目線ではなく話をされ、人としても素晴らしい方だった。

ギャラリー巡りを続けているのは、興味ある作品を鑑賞する以外にも、こういった人々との出会いがあるからだ。

2024年記

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