とりとめのない話


若い頃、気の合う友人達と酒を呑みながら

「古今東西全ての絵の中から一枚選ぶとしたらどの絵か?」

という、本当に他愛もない話をしては朝まで盛り上がった。 何度話し合っても決まりはしなかったし決められるお題でもないのだが、実は今でも、1人折りに触れては考える。

現在は色々な視点から、以下3つのカテゴリーで考えている。

  ①個人的に1番好きな絵

  ②人類史上、最も素晴らしい絵

  ③宇宙人のような絵を見た事のない生物に、これが絵という媒体だと紹介するに適した絵

注:)絵を見た事のない生物とは言っても、信号の波を受信/変換して、画像として認識する機能を持っている生物に限る

①私にとってこれは簡単だ。娘が幼少の頃に描いた絵、特にお父さん (私) を描いた絵で確定。

②これも私は決まっている。先のテキストに記載した通り、ベラスケス「ラス・メニーナス」が、あらゆる意味で最高と考える。

③これが難しくも楽しい空想で、1番盛り上がる。

友人の1人は「モナ・リザ」を推した。確かに人類を代表する素晴らしい作品だが、これは②のカテゴリーでの作品に該当するだろう。 そもそも宇宙人と言うなら、絵だけではなく描かれている画中の対象も初めて見ることになる。その為 大小による遠近や、位置関係から空間を想像することは出来ない。そうなると抽象画ではないだろうか? 私はポロックかニューマンと考えるが、ジップを挟んだ両隣りの色面がジップの背後で繋がっているように感じるなんて、宇宙人には土台無理な話だ。しかしポロックの、複雑に絡み合った網目状の線を追って行くと変な感覚に陥るのは体感出来そうだ。やはり③は、ジャクソン・ポロック「One:ナンバー31」を私は推す。 しかし、ここで疑問が… 中核芸術としての “空間を表現した絵画” ではなく、”目の前の物体の形象、又は 想像したイメージを平面に描き移す行為である絵” を考えるなら、写実的な絵と一緒に描いた対象物も紹介する方が当然解りやすいだろう。そうなると、写実的な作品? しかしそれなら写真と何が違うのか?と宇宙人からツッコミが入りそうだ。わざわざ “絵” というからには、絵ならではの空間が表現されている方が良いような… う~ん 難しい…

こんな感じで、今でも1人あ~でもない、こ~でもないと考えては楽しんでいる。やはり絵は楽しい。

2022年 記

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